11月は久しぶりに国内で発売するトランスフォーマーが多めな月となりました。今回は早速その中でも注目度の高かったMPリブーストで遊んでいきたいと思います。
マスターピースとはそもそも日本独自展開によるトランスフォーマーの高価格ブランドの総称となりますが、今回はその中でも価格を抑えた手に取りやすいアイテムを目指したとのことでモチーフとなった車種の人気を反映したリーズナブルな製品仕様が主な特徴となっております。
早速、箱から取り出した状態であるビークルモードから見ていきましょう。
ビークルモード
車種はホンダシティR、ライセンスも取得の上での立体化との事で素人目にはかなり再現度が高いように思います。シティの立体化はプラモデルなどではあえてルーフが高くなっていたり、スマートにアレンジされる場合があるとの事ですが、比較的フラットな作りになっていると思います。
ボンネットが半開きになっていますね・・・。締め忘れてしまっただけで実際の製品ではきちっとしまります。箱から取り出した直後は硬くてハマりづらいかもしれませんが、しっかりと押さえつければ問題なくパチッとハマる音がするはず。
実車の写真と見比べるとルーフの後部にチョンと生えているアンテナ(?)も確かにあって変形トイながらも極力再現度を高めようというのがわかります。一見折れそうな部分ですが変形時に干渉する箇所もないので少し留意しておくだけで大丈夫そう。
ビークルモードではボンネット、両ドア、トランクが開閉します。ドアはあくまで変形の都合で開くといった感じなので下側のサイドシル部分もドアにくっついたまま開く形式ですね。許せ。
ボンネットの中身はざっと検索したところ、シティターボのものに近い造形なんでしょうか?
このMPリブーストはシティRですが同時発売の「スキッズ」はシティターボとなっているのであちら側の仕様に合わせた結果かと思われます。(違っていたら申し訳ないです。)
実写というよりレトロトイのような色彩でボンネット内部は塗装されております。
リブーストは本来トランスフォーマーには登場していないキャラクターで、元々はダイアクロンカーロボットシリーズの同車両をモチーフとしたロボットでした。
ボンネット内部の彩色パターンもダイアクロン出身キャラクターである事の演出の一つと思われます。
トランクには付属のモトコンポや武器類が収納できます。こういう遊びがあると車としての満足度がグッ上がるので嬉しい限りです。
武器は全部で3つ付属するのですが、モトコンポも含めて4つの付属品をトランクにしまい込むのは少々難しそうです・・・。ツイッターですべて入ったと話している方をお見かけしたので、うまく位置を調整すればスッキリ収まるのやもしれません。
ちなみにさっきからシレっと映り込んでいるこの透明フィギュアは・・・・
コンポーネントX・ホロマターアバター
こちらもリブーストの付属品となっております。モトコンポがコンポーネントX、透明なのがホロマターアバター。設定としてはリブーストの中枢機能が分離したドローンと、その偽装用ドライバーという物のようです。
ホロマターアバターはMPコンボイに付属するスパイクの色を変えただけのものなのですが、透明ボディと頭部形状がうまいこと旧タカラの「変身サイボーグ」や「ミクロマン」を想起するようにできています・・・。
もちろん搭乗可能。
ただしコンボイ付属の時からそうでしたが、ホロマターアバターの四肢はサイズも相まって外れやすくなっています。透明ボディも相まって動かすときは落下に気を付けて触るの推奨ですね・・・
ホロマターアバターは運転席に位置する箇所に載せてあげることも可能です。とはいえシートが造形されているわけではなく若干窮屈なので少し大変ですね。
尤もマスターピースは運転席が絶対の共通ギミックになっているわけではないので、ボーナスギミックとしてありがたく受け取めておくのが正しいかと思われます。
それではいよいよトランスフォーム。
ロボットモード
カッコいい。
第一印象は「コンボイに似ている」だったのと、本編未登場キャラということもあって我が家ではコンボイの別の姿として扱おうかと思っていたのですが、付属のキャラクターバイオを読んで彼の事はちゃんと「リブースト」として扱っていくことに決めました。
アクションポーズ
リブーストはどうやら自身の特異体質による壮絶な修羅場を潜り抜けて地球にやってきたトランスフォーマーのようです。そんな彼にとって人を乗せてのドライブや趣味を通じた人間との交流など地球で過ごす平和な時間は何事にも代えがたい大切なものであり、守るべきものなのだそうです。
説明書に描かれた設定文章はアニメーションなどに比べればごく短いものではありますが、彼を取り巻くドラマを想像するのに十分な内容であるかと思います。
個人的には「戦闘に秀でたヒーローではないキャラクター」が危機に立ち上がる展開に胸が熱くなるので、リブーストにはあくまで「全体で見れば脇役だが、誰かにとっての主役」というようなポジションでいてもらいたいですね・・・。君んちにも宇宙人、いる?
タカラトミーは映像媒体を伴わない玩具展開に定評がありますから、こういったフレーバーテキストで「魅せる」腕はピカイチに思いますね・・・。自分がチョロいだけでしょうか。
僕自身はホンダシティに馴染みのある世代ではありませんが、このリブーストの設定はシティを相棒に青春を生きた世代にとって愛着をさらに増すようなものになっているのではないでしょうか・・・。俺の愛車が!ですね。
可動面は当然非変形トイには及びませんが、ロボットに取らせたい可動は概ね取らせられるのではないかと思います。
あえて可動面で一つ言うならば、股関節は垂直状態より後ろ側には動かない点が人によっては気になる部分でしょうか。いわゆるS字立ちができないようになっています。
とはいえ可動範囲というのは、キャラクター性に則したポーズが取れる程度あれば十分だと自分は考えておりますので、リブーストにスタイリッシュな佇まいをさせようと思わない点も手伝って気にはならないのではないかなと思います。(人によるとしか言えませんが。)
レーザーガン及びダブルレーザーガントレットは非公式ですがシージ用エフェクトパーツがハマるサイズです。ただハマるだけで専用の軸になっているとかではないので、このまま飾って放置するのは非推奨です。
シージのエフェクトパーツはブンドド派としては今後一生擦ってほしい要素なので公式に組み込んでほしい所ですね・・・
説明書のバイオによるとダブルレーザーガントレットは近接用のエナジーブレードも出力できるそうです。遊びを広げる方向で説明書に指示書きがあるのは良いですよね。書いていない部分まで想像が膨らみます。
ロケットポッドはロケット部分が脱着可能です。・・・・が、接続が4mm軸?なのでシージエフェクトなど5mm軸には対応していません。写真は差し込んであるだけで固定されておりません。せっかく外れるだけに惜しい部分です。
比較
最後に比較です。ここで当時品のホンダシティRロボをご用意できるとカッコいいのですが、残念ながら希少価値が高すぎるのでコレクション版スキッズでお茶を濁します。。。
ロボットモードに変形する際股関節が広がるギミックは正に当時版の機構を踏襲しており、その辺りのポイントは同時発売のスキッズ共々完璧と言って差し支えないですね。自分は文句のつけようがないと思います。スキッズは頭部がアニメ準拠な点だけ好みが分かれる所ですかね。
腕部変形の補足解説
変形解説に関しては動画の方が伝わりやすく、ブログは出る幕がないとは思うのですが仮にも初心者に優しいを目指しているので詰まりやすい箇所だけは自分も情報提供をさせていただこうかと思います。
リブースト及びスキッズは比較的簡単な変形ではあるのですが、ビークルモードに戻す際の腕の収納にはコツが要るように感じました。苦戦している方もちらほらお見かけしたので補足するならこの箇所になるのかなと思います。
先にコツを申し上げますと「腕は畳みきらずにスタートして、所定の位置に押し込みながら同時に畳んでいく動きをする」とキレイに収まると思います。
・・・・わかんねーよバカって思いますよねごめんなさい。
ここまでの変形はスムーズかと思います。胴体フレームを干渉するところまで動かしてクリアランスを確保します。
次に腕と手首を畳みますが、この際タイヤと腕がぴったり「付かない」状態にとどめておきます。裁縫の仮縫いのようなイメージです。
腕を畳み切って収納しようとすると手首の付け根がフェンダーに干渉するかと思います。ここで腕をタイヤに密着させないことによって、腕がフェンダーを跨げる角度でタイヤ基部が動くことができます。
収まるとこうなります。腕が所定の位置に収まってからタイヤを押さえつけるとぴったりそろいます。
腕をあちこち曲げるので混乱しやすいですが、最終的には肘が底面にきて拳が内部で前方向に収まります。ゴール地点を把握できていれば実際はなんてことないという方も多いと思われます。
以上マスターピースから城都守備員リブーストでした。
今回のマスターピースはこれまでの路線と打って変わって「既存ファン以外にもリーチするアイテム」を目指して簡単な変形と手に取りやすい価格帯で親しみのあるモチーフを引っ提げたスキッズ/リブーストがリリースされました。ファンの目線から見てもアニメでは超が付くマイナーキャラであるスキッズを手に取りやすい形態で製品化していただいた点は非常に嬉しく、近年の高額化していたマスターピースに距離を取り始めていたユーザーも再び手に取るきっかけになっているのではないかと思います。
商品の質の高さはもちろんですが、「誰にでも手に取りやすい」という設計思想と「街に潜む、奇妙だが愛すべき隣人」とでもいうような設定が見事にかみ合ったリブーストというキャラクター、それ自体がトランスフォーマーという作品の面白さを凝縮しているようで、そういった部分が自分には深く突き刺さってしまいました。
トランスフォーマーは今のところ転売のターゲットにされる事は少ないですが、在庫そのものも決して多くはないので人気のアイテムは品切れが早いかと思われます。気になった方は是非リブースト君をコレクションの中にに迎えてあげていただければと思います。
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