皆様大変お久しぶりです。
最後の更新からひと月超、ちょっと良くないレベルで間が空いてしまいました。そんな間にもちょこちょこ検索に引っ掛かった物をお読みいただけているようで、趣味とはいえ一層励んでいかねばと思い直す次第であります。ここまで期間が開いてしまった理由としましては体調不良・・・などではございませんのでその点はご心配無用。
その理由とは、ちょっとしたきっかけに「ベイブレードバースト」「デュエルマスターズ」というアラサーホイホイな対戦ホビーについに手を出してしまい(どちらかといえば復帰ですが)、まんまとハマっていたからというあまりにもな理由からなのです・・・。トランスフォーマーにダイアクロン、トミカプラレール絡みのロボットシリーズに加えタカラの誇る2大対戦ホビーにも手を出してしまいついに2足の草鞋どころかタカラトミーに四肢を掴んで引っ張られている状態・・・!
そんな感じで今回ご紹介するのはタイトルの通りタカラトミーのアイテム、ダークシンカリオンアブソリュートになります。
武器とヘッドギアが新規になった色替え商品なのでおのずと内容は元の製品との差異やカラーリングによる見映えが中心になってきますが、個人的にはそれらの変更点が非常に素晴らしく買って損しない超おススメアイテムとなっております。
元製品の時点ですさまじいプレイバリューを誇るアイテムだった為、今回の記事ではなるべく読みやすいよう各形態毎にポージング写真を掲載し通しで読んでもらえるようにさせていただければと思います。それではビークルモードからどうぞ。
闇の新幹線モード
この呼称はあくまで黒い方のダークシンカリオンであってアブソリュートでは違うかもしれない。シンカリオンのアニメエアプなので許してください。
車両形態は一目見てわかる通り実在しない新幹線ですので再現という目線には余りなりませんね。しかしながら、そのおかげでロボットモードで使用する様々な部品があちこちに張り出しているのも特には気にならず「まあ現実にいない電車だもんね」とスルーしやすい感じになっていると思います。
そしてカラーリングがパールホワイトと青紫のラインパターンへと変更になった関係で実在しない新幹線ながらもパッと見の新幹線っぽさはむしろ上がっているというのが少し面白い部分。
自分の撮影スペースではこれをまっすぐに広げる余裕はないので写真を省略しますが、ダークシンカリオンは全部で5両編成になっているのでサイズ的な迫力も大きく、非実在のマシンながらも電車のおもちゃとしても十分遊び甲斐のあるものになっております。ガラガラ転がすの楽しい。
なお、車輪は例によってすべて余剰。ダークシンカリオンは非常に素晴らしいアイテムなのですがシリーズ共通の欠点が5両分に増え、車輪が机をハデに散らかすこと必須。個人的に子供向けの商品という観点からも車輪を余剰にするのはマイナスに働く部分があるんじゃないかな・・・と思います。(というかもう1個失くしてしまった)
そんなわけで早々にロボットモードへ、チェンジシンカリオン。
ダークシンカリオンアブソリュート
5両編成の内1両目と5両目を使用して合体。
非常にかっこいい。一新されたカラーリングがクールで今風なデザインのロボ形態に実にマッチしております。
元のダークでも十分かっこいいと感じておりましたが、色の魔力は絶大でアブソリュートが更に上回ってくれている印象。(以下元のアイテムをダーク・今回の物をアブソリュートと呼称)
ダークとは説明書で指示されている組み立て方が異なっており、バックパックと後部車両の外装を背面に取り付けずに完成となっております。ダークの背面のウイングはアニメ設定とは取り付け角度が異なっており、翼というより大味なパーツが突き出ているといった趣であまり良い印象を持っていませんでした。なので個人的にはシンカリオンZ素体本来のスタイルの良さが活きるアブソリュート版の組み立て方の方が気に入っております。
成型色は各所で質感が使い分けられており、例えばホワイトの箇所はただの白ではなく紫がかった艶のあるパールになっており宣材写真に見劣りしない美しさです。
また、黒や紫の成型色はその逆の艶消しになっておりパールの箇所を引き立てるような高級感のある印象を全体に与えています。塗装箇所も基本的にメタリック塗装になっているのでとにかくこの手の商品にありがちな「現物しょぼすぎじゃね・・・?」と肩を落とすような事はなく、パッケージを開けて取り出そうとする段階でもう買ってよかったと確信できたレベル。流石に全塗装のアイテムには敵わないのですが、遊びやすさを両立した部分塗装仕上げでこの綺麗さは理想のど真ん中を行くクオリティです。
さらに個人的に今回のリカラーで最も嬉しい変更点は頭部の配色が変わった点で、ダークでは原色に近いクッキリとした黒白赤が使われており少々まとまりに欠ける印象を抱いておりました。
特にマスク部分が真っ白で周囲から浮いた感じになっているのが惜しいと思っていたので、アブソリュートではベースカラーのパールホワイトを下地に細かく部分塗装が入るような形に変更された事で「フルフェイスヘルメットを被った頭」というイメージが強まりコンセプトである聖騎士っぽさに説得力を持たせている感じに。
また、額の角飾り部分もダークでは悪魔の羽根のような塗分けだったのが造形に沿って広い箇所に塗りなおされているおかげで、髑髏のような印象を受けたおでこの顔が一転してドラゴンの正面顔のように見ることが出来るようになっております。造形自体は本当に何の変更もないのでとにかく感心する部分です。
このようにアブソリュートはとにかく善悪の反転を感じられるような表現が多くなされており、それをより一層強めているのが今回の新規パーツの一つであるアブソリュートソードであります。左手には盾を持ち、その上こんなクセのない直剣が付いていれば騎士っぽさはうなぎのぼり待ったなし。
強いて不満を言うならばアブソリュートソードと後述のヘッドギアの成型色にややパール感が足りず、中にシュワシュワの粉が入っているソーダガムのようなくすんだ色(わかんねえよ)をしているのが少し惜しさを感じる部分です。光沢のある成型色ではあるので慣れればそこまで見栄えが悪いわけではないんですけどね。
色々書き連ねましたがカラーリングの面ではとにかく素晴らしいの一言に尽きます。ダークでは混じり気のない黒成型色に関節が2色の明るいグレーで構成されておりやや締まりのない配色に思っていたのが、パールホワイト・メタリックパープル・ガンメタブラック、と明らかに贅沢な色に変更されてパワーアップ感マシマシ。
可動範囲に関してはシンカリオン共通なので特に言及はしませんが、スタイリッシュなカラーリングになった事でよりポージングが楽しくなったという具合です。
この点はダークも共通なのですが、外装を用いた盾があるおかげでポージングの際に体のシルエットを誤魔化しつつ遊ぶことが出来ます。また、武器が槍から剣になった関係で素直なポーズを選択できるようになったのも可動範囲とは関係がないものの、ポージングの幅が広まるという結果になっていると思います。(シンカリオンZの素体では槍でつくようなポーズは難しかったりします)
そんな感じでアブソリュート単体に注目してみてもカラーリング刷新と新造パーツ2点の追加だけでもかなり商品の質を上げている事がわかります。
次はダークシンカリオンアブソリュートに負けず劣らずのボリュームを持ったアブソリュートユニコーンをご紹介。
アブソリュートユニコーン
アブソリュートでは使わなかった2~4車両目を使用して合体。まさかの馬型のロボが完成、存在自体が非常にユニークで目を引きます。
こちらも造形は新規のヘッドギアを除きダークと一切の変更がないのですが、例によって説明書で指定されている組み立て方に変更が入りシンカリオンのバックパックが逆にこちら側に付いてペガサスの羽根のように見立てられるようアレンジされております。(しかして名前はユニコーン。)
ダークシンカリオン最大の遊びのキモがこのユニコーン(元製品ではダークホース)を絡めた形態バリエーションの多さであり、アニメ未視聴の自分がただの色替えであるアブソリュートまで買うに至った理由であると言えるでしょう。
シンカンセンモードにアブソリュートとユニコーン、ユニコーンへの騎乗、後述の合体2パターンそれぞれをすべて別形態として考えれば1商品で6形態ものバリエーションを楽しむことが出来てしまうという驚異のボリューム。ここまで楽しませてもらった上で綺麗な色に変えてあげるよ、と言われればそりゃあ誰だって食いつきます。
アブソリュートユニコーンには当然アブソリュート本体を騎乗させることが可能。
乗せるのにジョイント等を用いたりはしないため綺麗に騎乗させるのは少々コツが要りますが、かかとをユニコーンの腹部に引っ掛けるように跨らせると比較的安定しやすいです。取り扱いには少し難儀する形態ですが、人型ロボにはない、人型ロボだけでは出せないような魅力を味わえるので大変遊びがいのある形態です。
馬がいななき立ち上がるような迫力のあるポージングだって可能。
悪魔をモチーフにしたダークでも、騎士をモチーフにしたアブソリュートでも、馬型のメカを絡めた遊びがマッチしているというのがすごく面白い。
ちなみにユニコーンの可動範囲は基本的に見たまんまという感じなのですが、胴体の接続箇所がちょうど後述の合体形態における足首の部分になっており、その可動域を活かす形で「くの字」に体を曲げる事が出来ます。大した可動ではありませんが写真のようにアクセントとして活かせる部分にはなっているので地味ながらユニコーンの遊びを広げている部分です。
ロボット作品において馬型のメカは意外にもポピュラーな存在でありながら、立体化までされているという物は中々に貴重であったりします。
その上で子供も遊べるような剛性をもったものは更に絞られてくるので、多少の取り回しにくさはありつつもダークシンカリオンとアブソリュートの騎乗ギミックはかなりありがたい存在といえます。
お次はいよいよ合体形態のご紹介。これも人型と亜人型で2種の形態があるというのが凄いの一言に尽きます。
ケンタウロスモード
ヘッドギアを装着して完成。カッコいい。
ダークではこの形態ではヘッドギアを使いませんが、アブソリュートでは使用するように変更されています。
その点以外は組み立てに差異はなく、主にヘッドギアと武器・カラーリングが差別化点になっています。大雑把にはユニコーンの頭部が上半身に置き換わっただけのシンプルな合体形態ですが、実際に手に取ると前後だけでなく上下にもボリュームがあるのでサイズ的な満足度が高いです。
欠点としては合体ジョイントの構造上腰の回転が封じられてしまう点。
派手なポーズが似合うので腰の可動もフル動員させたかった所なのでここは素直に惜しさを感じます。
ユニコーンの脚部は銃口のモールドが彫られており、この形態では手持ち武器として使う事も可能です。これまた剣とは異なるシルエットを編み出せてポージングが捗る仕様。
シンカリオンはどちらかといえば遠距離武器と近距離武器のどちらか特化した方を使う、というパターンが多いので遠近両方の装備を持っているダークシンカリオンはその点も含めてお得感があります。
通常の人型形態より体格に秀でているのが素直に強そう。
ユニコーンの騎乗モードでも述べた通り人型とは違うポーズをさせられるのが楽しいですし、同じようなポーズであってもプロポーションの特異さから違った魅力が自然と生まれるのが手に取ってみて面白く感じる部分です。
シンカリオン形態と異なり腰が大きく腿も太いので人型部分だけでも逆三角形のガッチリしたスタイルになっていてカッコいいです。シルエットが美しく、この形態はついつい引きの画で撮影してしまいがち。
どうでもいいですが騎馬状態では剣より槍のが取り回しが良さそうな印象があるのでダークの方がその点はマッチしていた個所かもしれませんね。
総じて人型とは一風異なる遊びが光るケンタウロスモード。合体がこれのみでは賛否起こるかと思いますが、ちゃんと人型の合体形態も用意されているので相対的にケンタウロスモード独自の良さも一際輝くという具合になっております。
なんであれば自分は後述のナイトモードよりこちらの方が気に入っているかもしれないです。そう思えるのもナイトモードが存在してるからこそ逆にという発想に至るからではありますが。
ナイトモード
ユニコーンをバラして完成、ナイトモード。これまたカッコいい。
通常形態との共通パーツは胴体と頭部ぐらいの物で、四肢はすべてユニコーンを用いた別パーツへと置き換わっており、そのおかげでデザインが大きく差別化されてわかりやすく合体形態の真打といった感じに。
この形態でもカラーリング変更が良い作用を生み出しており、関節はガンメタブラック、銃口はブラウン、ボディはパールホワイトとパープルのツートーンといった具合に非常にまとまった配色となっております。
通常形態のパーツも足のボリュームアップに活かされておりパーツを無駄にしない工夫が施されています。(車輪は盛大に余ってますけどね)
ふくらはぎに通常形態の腕を取り付ける点はダークと同様なのですが、何気に保持力が向上しているのが地味に嬉しかったです。いや、個体差かもしれないですけどね。
正直そこまでアップデートを感じなかったためここまで触れてきませんでしたが、全体的に関節やジョイントの渋みは向上していると思われます。しかしながら一方で、ナイトモードの肘可動は少しユルく、ロール軸は対照的にギチギチに、とややチグハグな印象を受ける感じに。遊ぶのに支障があるほど妙な部分はないので「関節変だから買わんとこ」と思わなくて大丈夫ではあるのですが、「関節強化されてるなら買おう」とはならない具合ですね。
関節の話ついでにナイトモードの可動域についても。
結論から言うとポージングの幅は少し狭いです。まず第一に合体機構の都合で腰の回転がオミットされているというのと、肩に担ぐように装備している大型キャノンが肘の可動を完全に殺してしまうからです。そしてそもそも論、シンカリオン2.5体分の合体なので重量が大きく保持が出来るポーズの幅が限られてきます。
そんなこんなで見映えのよいポーズは限定的になってしまうという感じなのですが、合体メカが可動するだけでも凄い事ではあると思うのでこの辺りはトレードオフという事で納得すべきなのかと思います。
事実、Z以前のシンカリオンでは腕や頭以外無可動が基本でしたから、合体後も可動を維持しているというのは凄い事であります。
頭部アップ。デザインが一新され強化状態としてのハデさも向上しております。特に良い感じなのがメットギアのバイザー部分が目の形に沿った鋭い角度で造形され、頭部との一体感が増しているところ。ダークではバイザーがバッサリと水平になっており、少々とってつけたような感じが強く、残念な印象だったのが改善されています。
またダーク付属の物からは材質の硬さが改善されており、開封時点でふにゃふにゃだったあちらよりも若干しっかりとした手触りになっています。
しかしながら結局は軟質パーツなので日本の酷暑に対しては無力。ユニコーンモードで飾っていたところ、少し広がった状態でクセが付いてしまい改善された保持力も帳消しになってしまいました。
PVC系の軟質素材とABSなどの硬質プラ素材の値段の違いはわからないので何とも言えない部分もありますが、癒着や変形、色移りの可能性が高い軟質パーツは実のところ安全性があまり高くないのではないか・・・?と最近思い始めています。「落としても砕けない」というメリット以外の面での扱いにくさが目立って最近はちょっと軟質パーツを見るとテンションが下がってしまいます・・・。
とまあ記事もまとめに向かい始めたところで細かな難点をどどっと述べてしまいイメージを下げたまま終わりに入ってしまう流れでしたが、これまでご紹介した形態とあわせてナイトモードを踏まえてみると、ダークシンカリオンアブソリュートがいかにサービス精神旺盛なおもちゃであるかはお分かりいただけているかと思います。
最後にナイトグランクロスで〆。
ナイトモードはガシガシ動かして遊ぶ、というよりこれまでの形態を前菜として、ラストに組み上げる事で最高潮に上がった気分をナイトモードで昇華させるというようなクライマックス演出的な立ち位置で素晴らしさを誇っているのだと思っています。
こういった、ユーザーの満足感を開発サイドの示した動線に従って高めていくという演出的な技法はこの商品に限らず、合体を主眼に置いたおもちゃ全般に共通している魅力なのかもしれません。
以上、ダークシンカリオンアブソリュートのご紹介でした。
ダークシンカリオンの時点でも評価されていたプレイバリューの高さはそのままに、少し大味だった彩色面を大幅にアップデートした事でロボ玩具として正に隙のない商品に仕上がっていると思います。元製品では原色に近いクッキリとした色遣いのみで統一されていたのが、細かなニュアンスの配色で彩られたボディはフィギュア的な美しさすら放っており、カラーリングを見て気に入ったという方には本当におすすめの商品です。
自分のようにダークを既に持っているという方はもちろん、シンカリオンを買ったことがないという方に対しても決定版のオールインワンパックとしてうってつけの一品であるかと思います。
この商品は定価9350円とボリューム相応のやや高額寄りなアイテムですが、発売から1か月ほど経過した今現在でも市場価格はそこまで変わっておらずむしろAmazonや駿河屋のように新古品を扱っている店舗では定価のおよそ60%ほどの価格で手に取れてしまうという状況です。
これは商品の良しあしというよりも、シンカリオンZのアニメ展開が一旦落ち着いたこともあり購買層の注目が他ジャンルへ移っているためと思われ、自分のようにアニメは関係なく玩具自体に着目しているユーザーにとっては大変都合のよい状況になっていると言えます。
トランスフォーマー、ガンダムシリーズや過去の作品のリバイバル製品化のようなものとは別に、新しい作品の空気が吸いたいという方はこの機会に是非ダークシンカリオンアブソリュートを手に取ってみてもよいかもしれません。
それではまた次の記事にてお会いできればと思います。では。
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