シンカリオンZ アルファエックス

シンカリオン

お久しぶりです。ゴールデンウィーク、皆様はいかがお過ごしだったでしょうか。自分はフラッと外に出ては余計なものを買い込んでしまう日々。今回ご紹介するのは正にそんな、フラッと買ってしまった4/29日に発売の新商品「シンカリオンZアルファエックス」になります。

自分はシンカリオンを買うのはダークシンカリオン以来久しぶりの機会となるのですが、たびたび流れてくる広告でチラチラとその姿を見ている内に刷り込まれていき、終ぞ店頭で見かけてしまったのをいい機会にまんまと手に取る流れに。

商品仕様としては単体売りのシンカリオンZに新規パーツが数点付いている物で、一応独自の合体システムを搭載という触れ込みの物になっています。

結果として独自の合体要素はあまり刺さらなかったというのが正直な所だったのですが、今回のアルファエックスは何と言っても配色とデザインがカッコいい。日本の男児向けロボ玩具として、これで遊べる子供は幸せだなあとしみじみできてしまう。これまで気に入った物だけピックアップしていたシンカリオンですがZシリーズを今更集めたくなってしまうような、シンカリオンZの基礎的な単体でのシンプルな魅力を追求したようなものになっていると思います。

まずはシンカンセンモードからどうぞ。

シンカンセンモード

ロボ部分、ダミー、ロボ部分の3両構成。

アルファエックスってダークシンカリオンのような実在しない車両なんだとばかり思っていましたが、試験車両としてちゃんとある物なんですね。

前作の商品からバージョンアップした車輪部分のデザインも相まって鉄道模型としてもさすがの一言。プラレール規格に統一したうえでロボットになるというのだから「タカラトミー」の名前は伊達じゃないですね。

ただ、この車輪パーツはごっそり余るような作りになっているので前作の商品に比べて車輪がサイズダウンした恩恵をもう少し活かせたんじゃないかとは思ってしまいます。このサイズなら脱着式でなく本体に内蔵したまま変形する事も不可能ではないような・・・

シンカリオンZはその辺りの余剰も含めかなり割り切った差し替え変形になっている為、近年のトランスフォーマー的な変形の楽しさを要求してはいけないというのがシンカリオンZの正しい付き合い方に思います。

中間車両は武器パーツなどを収納できる武器庫としても扱えます。

ただ、アルファエックス付属のパーツはどれも車両には収まらず外部に取り付けるよう指示されています。5mm軸による取り付けなんですけどまさかの受け軸が「車窓に直接差し込む」というなかなか驚きの仕様。

他の製品だと主武装が綺麗に収まったりするのですが、アルファエックスではヘッドギアの取り付けが主な用途と言った感じですね。

あとは固定はされないですが、好きなものを適当に放り込んでおけるので適宜工夫しよう・・・。

そんな感じで変形させます。

シンカリオン(というかここ数年のタカラトミーのロボット玩具)は基本的に主役機のリデコで変形パターンや可動範囲と言った大まかな仕様がすべて統一されている事が多いです。アルファエックスは新幹線のノーズをバックパックを介して背中に配置する「つばめパターン」と言う感じですね。

なのでどれを触っても基本的には同じ。前述の通り差し替えによる変形なので「凝った構造による驚き」というよりは「わかりやすい手順でパチパチと組み立てていくのが気持ちが良い」といった変形の感触になっています。

感触としては戦隊ロボ寄りかもしれません。差し替える四肢の部分を戦隊ロボの個別メカに例えて想像していただくと腑に落ちるかもしれないですね。

シンカリオンZアルファエックス

クセなくカッコいいデザインです。上半身を中心にメタリック塗装が映えており、成型色の部分も悪くない質感です。

そして何より一般的には差し色として使われることが多い青緑色が、全身のフレーム部分に大胆に使われているのがアルファエックスの異色のイメージにマッチしています。

GN粒子、サイコフレーム、弾丸X、ゲッター線。ロボット作品における青緑色とはいつだって特別な物・・・。前作の展開では劇場版に登場した機体でしたが、今作では現状アニメには登場しておらずパッケージにパイロットとなるキャラクターも書かれていません。好きなように想像して遊ぼうという感じですね。個人的には想像の余地があるというより、神秘的なデザインも相まってすべてが謎の機体と言う感覚で受け止めています。

塗装箇所は上半身に集中しています。既発の他商品と比べると主役の「はやぶさ」と同程度の塗装の量ですが、マスク部分までメタリックシルバーまで塗られているおかげでとってもフィギュア的な質感。

効果的な塗装とかなり睨みの効いた顔でとてもカッコよく仕上がっています。

付属のシールを貼ればもっと情報量がアップするのですが面倒なので貼っておらず・・・

それほど量は多くないのでただ単に自分がものぐさなだけでしかないのですが、素の状態でも十分見栄えが良いんだよという感じでご容赦。

付属武器

アルファエックスは他の単品売り商品に比べて値段が多少上で、割引なしだと税込み6050円という価格帯となっています。

ザイライナーが付属するセット売りアイテムよりは安いですが単体としては若干割高め。その値段分は主に新規のバックパックを含めたこれらの武器類が担っている形になります。

これを高いとみるか安いとみるかは人による所ですが、個人的にはメイン武器の剣がシンカリオンらしからぬ直球のカッコよさで惹かれた部分です(ブラックやはやぶさmk2の時点で武器デザインはストレートに兵器らしいデザインな気もしますが)

組み替えに使えるジョイント類も上手い事剣らしいデザインに落とし込まれていて自然な見た目でカッコいいです。その名もグレートエックスソード。かっこいい。

色々なことに使えそうな両腕の装備、エックススピア。

透明度が高く小ぶりながらカッコいいです。ただ、材質が粘性のある軟質パーツとなっているので高温時に塗装箇所と接触したまま放置してしまうと色移りを起こす可能性がありますので注意した方がいいかもしれないです。

手持ちの射撃武器、アルファエックスキャノンも付属。

2パーツ構成でそれぞれ分解するとZ合体に使用できるジョイントパーツの役割を果たします。

銃口部分はおしゃれな「X」の意匠入り。パーツによる色分けで地味にリッチです。

これらの武器は本体と同じく自由に組み替えが可能。キミの考えた最強の組み合わせでコーデしちゃお☆

ついやりたくなっちゃうX字のウイングはこの組み合わせではあんまり映えないですね。バックパックは合体時に余剰となっていた腕や脚を取り付けたり、新幹線のノーズ部分など大きく目立つものを使うと本領を発揮する物のようです。

個人的には剣を束ねて幅をさらに増すこの組み合わせがお気に入りです。

合体ジョイントも兼ねているので純粋に比較は出来ないですが、単品売りのシンカリオンでは武器は1セットのみの付属となっているのでかなりバリエーション豊かな付属品が同梱されていると言えます。繰り返しになりますが価格設定が結構絶妙で、他の商品より圧倒的に高いわけではないので総合的にお得な内容なのではないかと感じます。

Z合体

お待ちかねのZ合体。

・・・なんですが、パッケージ裏にもあるデフォルトのZ合体は正直な所思ったより・・・な感じで撮影すらも忘れてしまいました・・・。なので以下で紹介する合体は、説明書の指示にとらわれずに組み立てた物であり、シンカリオンZの組み換えはとても自由度があって楽しいのだ、と言う部分を焦点にお伝えできればと思います・・・。

アルファエックスの頭部に付属のメットギアを付けてドドン。個人的にはお気に入りの組み合わせ。

主にダークシンカリオンデビルモードのパーツを使用しており、そちらが優秀なだけという気もしつつカッコよく仕上がってるんじゃないでしょうか。今回のアルファエックスに付属する新規パーツのおかげでダークシンカリオンの肩キャノンを膝側に付けることが出来ているので、従来のデビルモードの凹凸が少ない膝下デザインをドレスアップ出来ています。

アルファエックス付属の新規パーツは余った腕や脚をまとめたり、これまでの合体時には余っていたパーツを活かすことに特化しているようです。合体としては大きく見た目を変えるパーツではありませんが、痒い所に手が届くといった感じですね。

見立てでしかないのですが、ダークシンカリオンの槍とアルファエックスの剣を接続する事で「パッと見」大剣モードに合体したように見せていますがいかがでしょう。案外それっぽい気がしますよね。

ダークシンカリオンデビルモードそのままでは少し変わったアプローチになっていた部分をアルファエックスのパーツで正統派にヒロイックなイメージに昇華で来ている・・・・・筈!

組み替えに関しては言ったもん勝ちの世界ですが、工夫次第で様々な形態を作り上げることが出来るブロック玩具的な拡張性がありつつポージングや変形遊びまでできるという高スペックぶり。

こういった組み替えが自分の中の基準にパチッとハマると色々な組み合わせを試してみたくなり、次々とシリーズ商品を買い足してしまう魔のループが始まります。アルファエックスを買った3日後には500系オオサカカンジョウセットをレジに持って行っておりました。

アクションポーズ

シンカリオンは前述の通りすべての商品が共通素体のリデコ関係にあるので可動範囲も当然同じ・・・なんですが頭部に関してはデザインによって商品ごとに微妙に可動範囲の違いがありますね。

シンカリオンZの可動範囲は基本的に優秀と言って差し支えないのですが、頭部のみデザインが干渉して真横の可動に融通が利かないという欠点を持っています。どのくらい動かないかはデザイン次第でまちまちではあるのですが、そんな中でアルファエックスはそれなりに不自由なく動かせるという嬉しい仕様。

タカラトミーの近年の男児向けロボ玩具は毎回フル可動と見せかけてどこかしらが動かないという事が良くあるのですが、このアルファエックスに関してはそういった穴がなく思い通りに動かすことが出来ますね。

拳が回るので武器を持たせた時もそうでない時もポージングで活躍しまくりです。

シンカリオンZは共通部分である腕や太腿もデザインがかっこよく、力を込めたようなポーズが映えますね。

余剰パーツである車輪を各所に装着できる事を紹介するか迷った結果、写真に車輪が映っているのとないのが混在する羽目に。

結論としては「車輪パーツは全身に装着すれば余剰なしにできる」という事になるのですが、付けたところであまり見栄えが良くないうえにポージングの際に指が当たって邪魔というのが正直な所。(車輪は本体に2軸で接続されるため、ロボットモードで装着する場合は片側の1軸のみで接続する事になるので軸を支点に回転してしまい煩わしい。)

人によって車輪の処遇は異なるとは思うのですが、自分の感覚では「余剰として割り切ってしまう」というのが最終的な着地点であり、5mm軸を活かして余剰をなくせるとセールスポイント気味に紹介するのは少々憚られます。

あえてどこかに取り付けておくなら中間車両に纏めておくのが一番スッキリと片付くかもしれません。

やけに気に入ってしまったデビルモードとの合体。組み替え合体はユーザーの数だけ個性があり、各々が組み上げた作品を見返し自己陶酔に浸る・・・というのも醍醐味ですね。

実際の出来の良しあし以上に自身の手で考えて作り上げたものだからこそ、より愛着がわくという物かもしれません。プラモデルやブロック玩具が幅広く親しまれる理由は「作る楽しさ」を味わうハードルが低く設けられており様々な人間が気軽に作る感動に触れられるからなのでしょう。

シンカリオンZは低年齢層に向けてそういった作る楽しさの一端を知ってもらう、最初のステップとしてもある種優れているのではないかなと思ったりします。

シンカリオン同士の合体のみならず、Zシリーズにはザイライナーという腕や脚、武器の強化パーツが同時リリースされているのも特徴でありそれらも組み換えの楽しさを後押ししています。シンカリオン達は機構が統一されている関係で個々の変化に乏しいという側面がありますが、ザイライナーたちはその分変形機構やデザインの面でシンカリオンには無いバラエティ性を持っており、それらを合体遊びに加える事で過去製品にはないアクセントを加える事が可能。結果、じわりじわりと色々試してみたくなってしまうという物です。

他との組み換えは勿論ですが単体でも付属品を自由に付け替えて遊んでもよし。ヘッドギアは合体時に使うディテールアップアイテムと言う位置づけですが、当然そこに制限があるわけでもないので単体状態でも遠慮なく装着してしまえます。

個人的にアルファエックス最大のお気に入りポイントがヘッドギアの格好良さ。Xを象ったデザインは勿論ですが、シンカリオンのヘッドギアには珍しくクリア仕様となっている他、同社が前年度に展開していたアースグランナーシリーズに付属している物に比べて透明度が高いという目新しさがあります。

それがなんだと思われるかもしれないですが、この「透明度が高いクリアパーツである」と言う点が意外にも見映えの良さに大きく寄与しており、ヘッドギアを透過してアルファエックスのフェイスパーツが視認出来るので眼での情報量は多め。肉眼で見た際の精密感は中々素晴らしいものになっています。

ヘッドギアパーツは所謂「ビームフラッグ」的な実体のないエネルギー体の成型パーツのようなイメージで、自分の中ではアルファエックスの出力が上がると発現する「本気モードの時に出るヤツ」みたいに遊んでいます。

Z合体とは異なる単体の強化形態としてブンドド。ゴッドジンライに対するスーパージンライのようなニュアンス。

クリアパーツやシルバー塗装が美しく、ポーズを取らせながら色々な角度から眺めてしまいます。

このアルファエックスはあくまで個人的に楽しむつもりで、レビュー記事を書こうという予定は購入時点では考えていなかったのですが、ロボットモードでの見映えの良さが思った以上に刺さってしまいました。この記事はある種の敗北宣言。

どこの関節もクリックや渋みがあって動かしやすいです。

ただ股関節のクリックは単体で遊ぶ分には気にならないのですが、今回写真を用意しなかったパッケージ裏に記載されているZ合体を行うにはやや強度不足であると感じました。それもそのはず、アルファエックス付属のパーツを使うと合体時に本来は余る上半身を丸々乗せることが出来るのです。

合体に使う2体のシンカリオンの武器を両方持たせれば実質的に上半身のウエイトはそのまま2倍。そもそも股関節のパーツ自体が小さい事も合わさり流石に合体には心もとないというのが実際の所だったりします。


以上シンカリオンZからアルファエックスでした。

合体、組み換えをやってナンボのシリーズであるシンカリオンZですが、クリアパーツの武器や塗装の質感の良さに各部の造形も相まって単体での見栄えもよく男児向け玩具でありながらどこかアクションフィギュア的な満足感があります。

シンカリオンZの単体でのスペックの高さを混じり気なく味わえる一品と言う感じで、今までシンカリオンに手を出していなかったという方が「あえてどれか一つを買うのであれば」となった際の候補に是非推してあげたい一体ですね。

個人的には現時点でアニメに登場していないという点も購入前の抵抗感を取り去ってくれる要素になっている気がします。

無論、他商品とのコンビネーションも遺憾なく楽しめるようになっており、個人的にはダークシンカリオンで満足していたつもりだったのが今回アルファエックスを買い足したことでようやくシンカリオンZ本来の楽しさを知れた形になります。

今後もいい出会いがあれば適宜買い足していきたいと思っておりますので、その際はこうして記事としてご紹介できればと思っています。それでは、また。

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