MPG-01 トレインボットショウキ

マスターピース

皆さまご機嫌よう。

すっかり更新頻度も下がってきて罪悪感を感じる頃合いですが、今回はそんな些細な気負いは吹き飛ばす期待のあの玩具がついに登場してくれました。トランスフォーマーを取り巻く現状を知る者ならば誰もが驚いたであろうライデンプロジェクト、その第一弾であるMPGトレインボットショウキが満を持して発売。

情報の鮮度には拘らないスタンスでゆるく運営している当ブログですが、今回ばかりは興奮がそれを上回る形となり、ショウキの出来について一刻も早く皆さんとお話ししたいという気持ちで溢れております。

そもそも今回のトレインボットショウキとは、トランスフォーマーヘッドマスターズにて登場した合体戦士「重連合体戦士ライデン」を構成するトレインボット部隊のリーダーになります。

日本と海外での展開がそれぞれ独立した物になったヘッドマスターズ以降のトランスフォーマーでは日本側が独自に企画した海外未発売商品も多く、トレインボットはまさにその代表例の一つと言えます。トランスフォーマーが生まれた欧米では鉄道が子供にとって馴染みが薄いという事もあり、ダイアクロン出身の商品が輸出されていく中、トレインボットはその選定からは漏れる形になるわけですが、日本側の企画によるトランスフォーマーヘッドマスターズにて数年越しにロボット生命体として生まれかわる事になるのです。

こうした経緯を持つ日本オリジナルのキャラクターであるため、今現在主流となっているアメリカ主導のリメイクシリーズでも商品化の機会が与えられることはなく、立体物を手にしようとなると当時に発売されたものを探す羽目になってしまいます。当時に発売されたトイはマニアからの需要が国内外問わず高く、今現在入手しようとするとかなりの根気と運と財力が必要になります。自分もかねてより探しているもののなかなか良い縁に恵まれず・・・そろそろ大金をかける方向にシフトしてしまおうかとさえ思っております。

そんなこんなでファンにとってまさに憧れの存在と言えるトレインボットがリメイクされる。この衝撃がいかに大きいかは何となく感じ取ってもらえるのではないかと思います。

当時版は未所持の為細かい比較は出来ませんが、ライブ感重視で細かい見落としはご容赦願いつつざっくりご紹介できればと思います。

パッケージ

まずは長さが目を惹くパッケージからどうぞ。

黒を基調としたいつものマスターピースの箱と言った第一印象。

ですがトレインボットショウキの名が示す通り今回は鉄道に変形する商品。上部を水平に横切る青いライン模様が鉄道の商品らしいイメージを与えております。

普段は箱など写さないのが平常運転なのですが、個人的にこの細長いパッケージである事が「電車のおもちゃ買った感」を高めてくれており、結構盛り上がるというか既に好印象な部分であったりします。

小さい頃に単品売りのプラレールを買ってもらった時のワクワク感を思い出す感じです…!

背面にはMPGライデンプロジェクトの概要と0系の解説が記載されています。

MPGはブランド名なので、今後の展開次第で色々なトランスフォーマー作品から合体戦士がマスターピース規格で登場する事が予想されますが、まずはこれまでリメイクアイテムの製品化が無かったライデンからスタートという具合。そんな前代未聞のプロジェクトの一番槍という事なので自ずと我々ユーザーの期待も高まるわけです。

続いて付属品の話。普段もここはフワッと済ませる部分ですが個人的には実際に届くまでどこまで余剰が出るのか未知数であったため共有の意味も込めつつ。

付属品

ズラッと並べて。線路型台座に座席パーツ、スタンド用ジョイントパーツ。武器と合体用胸部です。

今回はスタンド用のパーツは使用しません。いわゆる魂ステージのような物がトランスフォーマーにも存在するわけですが、単品売りは無く他のマスターピースに付属しているものを買う事でしか入手が出来ないという・・・本体の重量がなかなか重めなため、補助の目的で付属していると思われます。

スタンドの受け軸になる3mm穴自体は設けられているので、他社製のスタンドを使ってしまう事は可能です。

非常に飾り映えする線路型台座が2本付属。これらは連結可能なので今後発売のトレインボットに付属する物を繋げていけば長い直線を作れるものと思われます。

線路のレール部分は別パーツになっており、ここも鉄道の商品を買ったなあと思わせてくれる部分。

座席パーツは2つ付属。機首の底にダボがあるのでそこに取り付けてからMPコンボイなどに付属していたミニフィギュアを乗せられるという趣。選択式のボーナスパーツと言った感じで特に折り畳めはしないので付けるか外すかが無難です。

ですが

ですが・・・折り畳めはしないのに何故かピン打ちがされており、その箇所で背もたれをまげることが出来ます。

うおお〜ッこれは!この座高はッ!

ダイアクロン隊員が乗せられるッ・・・!

そう、冒頭でも軽く触れた通りトレインボットとは元々はダイアクロンの「トレインロボ」をヘッドマスターズ期に流用したことで生まれたキャラクターであり、当時の玩具ではギミックとしてビークル時に隊員を乗せて遊ぶことができるというギミックを有しておりました。

トランスフォーマーとしては操縦席にキャラクターを乗せる意義は薄いのですが、ダイアクロンの場合そこがアイデンティティであったと言っても過言でないくらい重要な要素。近年トランスフォーマーのマスターピースではこうしたダイアクロンを意識した仕様が採用されることが多く、この座席のギミックもその潮流の一つであると言えます。

もちろん明確には全く異なる製造ラインのアイテムであるため、隊員のクリアランスは少々窮屈といった難点こそあるのですが、こうしたダイアクロンチームとトランスフォーマーチームの無言の目配せにはアツくなるものがあります。

話を戻して、座席が収まっていた操縦席部分は座席の代わりに合体用パーツを収納する事が可能。代わりにというか本来はこの用途で設けられた空間というのが正しいかも知れませんが。

結論としてこのギミックのおかげでショウキの変形では武器以外一切の差し替えが発生しないという、望みうる最高の仕様になっております。

ライデンへの合体形態へ移行する際は流石に脱着しての付け替え、いわゆる差し替えが発生してしまう形にはなるのですが、新幹線モードからロボットへの変形で差し替えを要さず、合体時は体内に収まっていたパーツを取り出す、という線引きの仕方が個人的には合体ロボとして重要であると考えているので、MPGショウキで最も気掛かりだったのがこれらの合体パーツの扱いであったりしました。

当時に発売された玩具ではさらに多くのパーツが差し替えによる処理となっているため、時間の経過と価格の差の分だけの進化は充分にしているという事ですね。

最後の付属品は手持ちの武器であるマッハレーザー(初めて名前を知った)これもトランスフォーマーの伝統に則りビークル形態では底部に取り付けて余りを出さない工夫がされております。

しかしながら個体差もあるかもしれないのですが、この取り付けが非常に心許ない。軸が浅いのでちょっとした振動で落っこちてしまうので紛失対策としては油断ならない感じですね。

何はともあれ付属品をひとまとめにした上でいよいよビークルモードを見ていきましょう。

ビークルモード

世界初の高速鉄道、らしい!(詳しくないので・・・)0系新幹線を見事再現しています。

細かなリベットモールドなどのおかげで非常に精密なイメージ。鉄道マニアの目線ではどの程度の物なのかはうかがい知れませんが、少なくとも素人目線ではJRの監修を受けただけあって満足度は高めです。手に取ると子供の頃に持っていたダイキャスト製の鉄道模型を思い出します。

後部もリアルな造形。

連結部のドアはあくまで造形のみではありますが、塗装がされているので見た目の説得力は高いです。連結ジョイントも強度を重視して簡素な造形ではありますが、実際の鉄道と同じような形状になっておりリアリティを感じます。

総合的には前情報で謳われていたいた通りの高いクオリティのビークルモードですね。

少し黄色っぽいクリーム色のホワイトもイメージ通りの0系と言った感じで非常にグッド。(今回は個人的な写真の好みからカメラの設定をコントラストが低く青みを足しているような設定に変えているので違った見え方になってはいるんですが)

肉眼ではそうでもないのですが、ぶっちゃけると写真では表面のがたつきが若干目立ちますね。

見た目の上では難点かなと思うのですが、このようになる理由としては「表面パーツ同士のかみ合わせが程よいタイトさに緩められているから」と言うのが考えられ、変形させる際に低い負荷でパーツを付け外し出来るメリットとトレードオフの関係になっていると思われます。

過去こういったビークルモードの表面パーツを組み合わせる際、ジョイントの処理はパーツ同士で互い違いに噛み合うようなジョイントを採用していることが多かった印象があります。力のかかり方がパーツ同士で均一になる事で表面のつながりは綺麗に整うのがメリットではあるのですが、得てしてそういったジョイントは経年で負担がかかり続けるため白化を起こしてしまいがちです。

今回のショウキは窓を透過させるためビークル表面のパーツは殆どがクリアパーツとなっている為、強度の問題から考えても脱着時にパーツにかかる負荷を減らす目的でこのようになっているのだと思われます。

鉄道模型としては批判の上がる点ではありますが、これはあくまで変形トイなのでこういったストレスを軽減してくれる方向の調整は非常に大歓迎であります。

それではいよいよロボットモードへと変形。

マスターピースと言えば段々とロボットモードのクオリティを重視する流れになり、変形工程も複雑なものになって行っている、というのが大まかな印象かと思われます。しかしながら今回のMPGショウキは部分的に注意すべき箇所はあるものの、おおすじはパーツが動く方に向かって動かせばスムーズに変形させられるようなものに仕上がっているかと思います。

前述の通り各部の組付けも比較的ゆるめで、おっかなびっくりに力を込めたりせずにスルスル変形させられるのではないかと思っています。

モチーフが懐かしの新幹線であることもあり35年ぶりにトランスフォーマーを手に取った、という出戻りで買われた方々にもせっかくの機会ですのでショウキの上手な扱い方を知っていただいて、ライデンの完成に是非漕ぎつけてもらいたいと思っております。

すべてを羅列するわけではありませんが、要注意ポイントには焦点を当ててご紹介させていただきます。

変形の注意点

基本的にはビークル表面のクリアパーツを丁寧に扱ってあげるという一点に尽きます。

とくに危なさそうなのは今車体の中腹でパカッと開いているパーツ。ここは本体との接続が車体下部の青いラインがある部分の一点のみで繋がっている為、強めに力を入れればてこの原理であっさりと折ることが出来るような形状になっています。

加えてそのパーツが繋がっているのもまたクリアパーツになっているので、基本的にビークルの後ろ半分側の変形は力のかけ方に注意を払ってあげる必要があります。

というわけで説明書通りにするすると変形させていき・・・

垂直に立てて下半身を形成。ここからの行程がクリアパーツに注意を払う部分になります。

いま膝から飛び出ているパネルが先ほど説明した脆そうな部分になるのですが、これを手前ではなく奥側に向かって回転させて下に降ろしたいわけです。

このままでは当然本体にぶつかってしまうので・・・

思い切って太もものロール軸を利用して先ほどのパネルが外側に来るよう逃がしてやりましょう。この場合でも干渉に気を付けなければいけない事には変わりありませんが、単純に障害物は少なく済むはず。

奥側の足に付いているパネルパーツを見て頂くと下に向かってジョイントが伸びているのがわかるかと思いますが、そのジョイントをはめる際に余計な負荷をかけないようにするためには回転方向をジョイントの向きに合わせてあげるのが安全そうです。

自分の個体はヒンジ部分が既に製造段階で白化しています。

クリアパーツと塗装箇所が密着したジョイント、という爆弾に近い状態なのでここだけはちょっと他より気を配ってあげるのが良さそうです。

続いては車体後端を伸ばして足首にしてやる行程。ここは先ほどのように明らかにもろそうというわけではないのですが、やはりクリアパーツである以上注意をしておくのがベター。

関節の渋み自体もキツめに調整されているのでシリコンスプレーで滑りをよくしてあげると良さそう。

続いては上半身の注意点。

先ほどの写真からぐるっと背面方向に向けていただいて、腕の変形について解説させていただきます。先ほどとは難しさのベクトルが打って変わって、強度の怖さではなく単純に知恵の輪的な難しさがある部分です。

説明書を読めば基本的には理解できる箇所が大半なのですが、ここはパーツの位置関係が珍しい事もあって補足説明をさせていただきたい箇所。変形の参考の一つになれば幸いです。

車体前半は腕を担当しており、写真で見えている天井部分は「背中のウイング」横に飛び出ているパネルパーツが「両肩のアーマー」に位置しています。

本体とつながるジョイントが車体の外側に沿って付いている為、そのままパーツを移動させるとこのように腕が下りてきます。

さてここで、肩の真上に来るパネルパーツが下に来てしまいました。これを上に向けるにはどうするのか・・・というと

図の様な矢印方向にぐるっと回してあげる必要があります。本体の背中を通過するので、今の写真の状態ではパネルパーツのヒンジが見事本体に衝突してしまい回転できません。

なのでパネルのヒンジ(金属のピンが通過している箇所)が本体をよけられるよう、腕と本体を繋ぐジョイントを腕側の可動部分を使って曲げてあげます。

肩のパネルを変形させる際は図の赤丸の部分で可動させて腕を降ろしてあげる感じです。

肩アーマーになるパネルを移動させる、一連の動きを動画で撮ってみました。

上記で説明したようにジョイントの位置に気を使ってあげるとスルっと回転してくれます。ここの変形を強引に行っても破損の心配は少ないとは思うのですが、パーツの干渉によって塗装が剥げてしまう恐れがあるのでやはり気を使いたい部分。文字情報と白黒の図では限界があると思われるので説明書や公式の変形解説動画、他の有志によるレビュー等々と合わせて参考にしていただければ幸いです。

以上主な変形の注意点になりますが、マスターピースは商品自体の対象年齢が高いため出戻りで買われた方は子供の頃に触れたトランスフォーマーとは同一視せず、ある程度気を使ってあげつつ変形させてあげるのがベストですね。とはいえ危なっかしい部分はここで記載した箇所ぐらいなので、手順さえ覚えれば総合的には他社のハイエイジトイに比べれば幾分か変形のさせやすさは確保されているんじゃないかなと・・・。

ファンの目線では適度に難しく、やりごたえのあるいい塩梅の変形機構であると感じています。特に各部のピンの組付けがちょうどよく、無理な力を込めたりパーツの弾性を利用して無理やり動かすといったことをせずに済むのが繊細なハイエイジ向けの商品としては理想的な感触。

近年のタカラトミー製品では品質についてどうしても触れざるを得ないのが事実なのですが、ある程度の個体差は仕方がないにしても今回のMPGショウキはかなり品質面ではメーカーも気を使っているのがわかるような印象です。少なくとも普段からトランスフォーマーを買われている方には安心して進められる商品だと言えます。

ロボットモード

かなりカッコいい。

当時版と比較できないのが悔やまれるほどリスペクトに溢れたスタイルです。近年マスターピースといえばアニメの作画の様なテイストを完全再現と言う方向に舵を切っておりますが、今回のMPGショウキはどちらかと言えば細かい箇所にアニメ版のデザインを反映しつつ、プロポーションは玩具的な都合に影響を出さない範囲にとどめているといった解釈です。

肩のパネルにわざわざグレーの塗装が入っているのが芸コマです。アニメと玩具どちらに似ているの?と聞かれれば正直どっちも、と答えたくなる感じ。

背面には当時玩具と同じように機首が開いてくっついています。

合体後のウイングパーツは本来ショウキにはなかったパーツではありますが、アニメ版のデザインでは背中にグレーの長方形の板を背負うという中々割り切った物になっているのでそれを再現されるよりは玩具的な格好良さが出ていていいアレンジなのではないかと思います。

顔をアップで。

凄く安心する「タカラ顔」です。勇者シリーズやそれ以降のロボットアニメとは違う、ダイアクロンやトランスフォーマーと言ったテイストの顔だちでニュアンスの拾い方がこれまた絶妙な素晴らしさです。

「タカラトミーと言えば変形玩具」であり自分もそれを期待して応援してはおりますが、案外非変形の可動フィギュアを作ったら好評なのでは・・・と最近思います。

それとも頭部など変形に関与しない部分の造形は社外の原型師さんに委託してたりするのでしょうかね。知り合いの方に一度お話を伺うことがありまして、少なくとも2010年以降のトランスフォーマーの中にはそういった作り方がされたアイテムも存在するようです。

合体用胸部パーツは背中に収納したままロボットモードへ変形させることが可能です。

ビークルモードの項でも述べたように合体用胸部パーツの扱いが個人的に発売前最大の懸念点であったので、合体時以外は変形に関与しないというのがすごく嬉しいです。

こういうケアをしてくれるのが本当にタカラトミーの好きな所です。

武装状態でも1枚。

変形に関与しないといいつつ合体用胸部パーツをショウキのシールドとして装備できるのがこれまた嬉しいアップデート箇所。タカラのロボ!って感じですね。

アクションポーズ

言うまでもなく可動は優秀です。引き出し関節こそありませんが、その分動きすぎるという事もなくちゃきちゃきポージングが取れるいつものTF仕様。

マスターピースと言えば近年は変形トイにあるまじき驚異の可動範囲を備えているのですが、MPGは合体をテーマにしたシリーズなのでその辺は耐久性などと天秤にかけてもらった感じですね。まあ流石にこればっかりは大人のスルーですね。

アニメや玩具版のデザインを反映してか腕が大きめなので若干見栄えのいいポーズを探すのにはコツが要りますね。

関節自体は二重間接になっているうえに手首も可動指を備えているのでこれまた不満はない感じ。強いて言うなら脇を胴体につなぐジョイントが若干ゆるめでポージングの最中に外れがちな点が気になる所でしょうか。とはいえそのジョイントの受け側はクリアパーツではあるし硬すぎても変形時に負荷がかかり過ぎて怖い感じもあるので仕方がないかなとは思います。

変形が崩れるほどの影響はないという事で、一つ。

接地性はまあまあ・・・というか個人的に足回りで気になる部分が一つあって、足の変形はビークルモード後端が分割されて横向きになる事で完成します。この際地面に設置するのはビークルモードの側面という事になるのですが、これがなかなか厄介。

つまるところ塗装面が接地するという形になっているのですが、立たせたりしている内にだんだんと剥げていきそうで少し怖い・・・。成型色にしてしまうとビークルモードでの印象にガタつきが生まれてしまうであろうことは想像に難くないため、仕方がない部分かなあとは思うのですが、手に持っていたショウキを置こうとすると必ず気になってしまう部分ですね・・・!

仕方がないんですけども。

変形関節を利用して大きく下を向かせることが可能。

こういう変形の都合で生じた頭部可動、個人的にあるとめっちゃ嬉しいです

太ももが短いデザインではないため片膝立ちもさせられます。

このポーズ、可動範囲があって出来るものと思われがちですがどちらかと言えば太ももの長さなどプロポーション的な要因の方が大きかったりするように思います。

MPG化にあたってショウキのデザインに追加された合体時のウイングパーツはポージングのシルエットを色めき立たせるのに非常に役立ちます。

また、当時版に強い憧れを持つ自分としても「ライデンのあのパーツが付いてる!」という純粋な驚きもあって今回のアレンジで最も気に入っている部分です。

少し低いアイレベルからアオるような構図が好きなのですが、ショウキの頭部造形はそういった角度が特に映えるような印象で素晴らしいです。撮ってヨシ眺めてヨシの美形。

青白グレーの配色が非常にヒロイック。トランスフォーマーの良さは海外と日本のセンスが混ざっているところ、と常々発言しておりますが、それはそれとしてやっぱり純日本製といったデザインのロボットもやはり良い物です。

近年は創作に於いて海外的なセンスを取り入れること自体が珍しくないどころか当たり前の事と化しているので、こういった日本らしさ全開のテイストが恋しい心理もややあります。

作画のニュアンスを取り入れたアニメ路線のマスターピースとは異なり、ロボットらしい機械的なスタイルでトランスフォーマー名義の商品ながらダイアクロンのメカとしても違和感なく見れそうな感じ。

新幹線の機首を背負ったデザインがユニークで良いですよね。新幹線は日本の子供が好きなモチーフだからこそ幾度もロボットとして出される関係で様々なパターンが存在しますが、その中でもかなり古い物に相当するはずなのに今の目線で見てもここはデザイン的に面白いのが凄い所。

背中のパーツは当時玩具では差し替えであり、MPGでは長い多重ヒンジによって接続して完全変形を達成している点はやや賛否ありそうな部分。

個人的にはヒンジにデザインが施されていれば許せるかな?といった感覚です。例えるならMPMバンブルビーの胴体部のヒンジは流石に武骨過ぎるというか、「おもちゃとして成立させるための作り手の都合」を感じてしまうのでディテールを入れてロボデザインの一部にしてもらえるとちょっと苦しい印象が隠れるかなと思っています。

ショウキの場合は単なる棒ではなくちゃんと起伏のある形状になっていたりビークルの底部を模したようなデザインの箇所があったりと、部分的に鉄道とデザインを共有していたりもするのでギリギリ気にはならないかなと言うのが自分の感想です。

合体形態

最後に合体形態。

ショウキだけでは勿論どうにもなりませんが、届いた以上はやるっきゃない。現状MPGライデンの合体形態は未だ公開されず、プロポーションも実際にはどういったものになるかユーザーにはわからないまま各種予約がスタート。(正直既存ファン以外に買ってもらう気があるのかちょっとわからない)

そんな焦らされた状態でショウキを手にすれば合体形態を試してみたくなるのは必定と言えます。

手元で眺めている感じ悪くはありません。公式の宣材写真では胸パーツ下の新幹線の機首が露出している面積が広く、胴体としては少々肥満気味な印象がありました。

しかしながらその宣材写真はどうやら変形工程を一手忘れてしまっている?ようで実物を変形させたところ、胸部パーツは上辺がちょうど首の付け根の位置と水平位置で平行になるような高さまで下げることが出来ます。

かみ砕いて言うと「実物では新幹線の機首がけっこう隠れてくれる」

あくまで現段階の話ではありますが、腹部のつるんとした印象は実際に合体させると思っているより表面化せず、ロボットらしい上半身になってくれるんじゃあないでしょうか。

思い切って裏が見えるような位置から。

手に持った感想として、この時点では胸部や背部が若干ぐらつきます。今後発売される腰部担当のカエンがどういった仕様になるのかが判明するまでこの点に関しては保留になりますね。

ただ、ぐらつくと言っても該当の部分はどちらも重量を支えるような箇所ではなく、体の正中線はショウキの状態同様しっかりとしている印象なので、断言はできませんがライデンの合体状態を保持する事に関してはさすがに問題はないのではないかと思っております。

さらに裏から。面倒なので直しませんでしたが、出しっぱなしになっているショウキのつま先は畳んで収納する事が出来るかもしれねえ。

ここまで写真を並べてお分かりいただけるかと思いますが、合体モードへの変形はロボットモードからバックパックを前に移動させる以外は、手足を畳むような姿勢になってもらってウイングを広げるだけと言った簡単な変形になっているので合体後の保持力はそこまで脆くないのかもしれません。

繰り返しになりますが現段階では断言できないことが多いのであくまで予想の範疇を出ませんね。(高額アイテムの実質分割払い購入で全ての仕様が判明していないまま買うことになるというのはなかなかギャンブル性が高い気がしますが。)

合体に関しては不安要素も多く、今はまだ素直に期待だけを持っていられる状態ではないですが、こうしてライデンの胴体を手に持って眺めているだけでもなかなか幸せだったりします。

無論この状態では手足と胴体のバランスをいくらでもきれいに想像できるので、合体してどう思うのかは未知数ではありますが。(ユナイトウォリアーズの胴体だけを眺めているとやたらカッコよく感じるあの現象)


以上MPGショウキのご紹介でした。

ライデンの事を考えると現段階では何とも言えない部分が多いのですが、単一の新幹線に変形するロボットとして見た場合のクオリティは折り紙付きと言えます。

かつてタカラは過去にもJRの許諾を受けたトランスフォーマーを開発したことがありますが、今回はそこにトミーの技術も加わったという非常に熱い展開に。その事を販売サイドも意識してか、トミーテックで販売している情景パーツと組み合わせた写真を用いた、鉄道ファン向けのプロモーションもトランスフォーマーとしては目を引く動きでした。

記事中で何度か「新規層に手に取ってもらえないのでは」という記述をしましたが、タカラトミーの考えとしてはマニア層に合体戦士ライデンを売り込みつつ、一般層や鉄道ファン層に対しては「ユニークな鉄道アイテム」としての売り込みを考えているのではないかと勝手に思っております。事実、合体を加味しない単一の商品としての出来は非常に素晴らしく、仮に合体機構が悲惨な物であってもビークルモードのまま懐かしの鉄道をディスプレイするという用途での満足感は非常に高いと思われます。

プロジェクトの発表当初は完走は無理なのではないか、途中でうやむやになったり一般販売をやめて通販限定に切り替わってしまうのではないか、と不安の声が圧倒的であり自分もそうした不安を抱える一人ではありますが、タカラトミーの各種プロモーションなどからこのプロジェクトにかける本気度の様なものを垣間見る事が出来ます。

商品自体が高額な上でそういった不安要素を抱えている為、気軽におすすめですとは言えない面もありますが、今現在となっては貴重な日本展開であるMPG。自分の様な後追いのファンとしてはリアルタイムの展開を大事にしてあげたいという思いがありますのでトランスフォーマーの盛り上がりを願いライデン完走を目指していきたいと思います・・・!

そんな感じでお買い上げの際は良い点悪い点を踏まえていただいたうえで、といったハイエイジトイらしい締めくくりになりますが、合体モノは往々にして後から買っておけばよかった・・・となる物です。自分の記事や数多の素晴らしいレビューを拝見していただき、気になったという方は是非とも一緒に地獄の一丁目へとドライブいたしましょう。

それではまた次の記事にて。

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