プレミアムフィニッシュSS04ラチェット

実写トランスフォーマー

みなさんこんにちは。本日はプレミアムフィニッシュからスタジオシリーズ版ラチェットをご紹介。

なんだかんだで現在それなりの数がリリースされているプレミアムフィニッシュですが、今回お見せするのは個人的に最も待ち遠しかった製品です。

スタジオシリーズはご存知の通り非常に評価の高いシリーズですが、アソート内のコストの都合からか、同時期発売の物の中でクオリティに差を感じてしまうという事が時折あると思われます。その差というのは密度やギミックであったりと様々ですが、ラチェットの場合「塗装の少なさ」という形で表れてしまっておりました。

今回はそんなラチェットが彩色の面を大きく見つめ直され、装いも新たに再登場。

造形や変形ギミック自体は優等生であったラチェットが彩色の変更でどこまで真の姿を見せつけてくれるのか、本日は一緒に確かめていければと思います。

まずはビークルモードからどうぞ。

ビークルモード

ビークルモードでの変更点は何気に多いのですが、単体で見た場合はぱっと見では気付きにくいかもしれません。

派手にカラーイメージを変えたり質感をリッチにしたりというよりは、車両のディテールアップに専念したという形の変更点が主なので一見すると地味な仕上がりと受け取られてしまうかも?

ただ前述の通りスタジオシリーズのラチェットは「塗装の少なさ」で評価を落としていた商品なので、今回はようやくあるべき姿になったというところになります。

元の製品と比較すると一目瞭然ですね。

成形色のトーンが抑えられ、原色っぽい色合いのスタジオ版から環境光や空気屈折の影響を受けたような写実的な色合いに変更されており落ち着いた印象になっております。

また、ガンメタシルバーでホイールや救急用の工具などが塗装された他、ドア下部のサイドシルまで黒く塗り分けられているお陰でかなり車としての説得力が上がっています。

チューブバンパーに隠れた部分ではありますがフロントグリル周りも黒い塗装の面積が増えており、より引き締まった印象。

ライト部分もメタリックブルーではなく無色のシルバーに変更され全体的におもちゃっぽさが抑えられています。

実写版ラチェットの特徴である心電図のようなマーキングも、パターンそのものが見直され印刷箇所が増えただけでなく精密なデザインの物に変更になっており、全体を通して比較してみるとスタジオ版はもはや黄緑色の箱のような状態。

まだビークルモードにも関わらずこれは満足度が高いと思います。

造形的な変化はないので、変形ギミックに関しては元から往復変形させやすい優れた物であったのですが、プレミアムフィニッシュ版では可動部も全体的に見直されているので「極端に硬い・緩い」という箇所もなく、よりスムーズに変形を楽しめます。

特に調整されて嬉しかったのが、フロントバンパーとウインドウに挟まれたボンネット部の回転軸。両腕ごとボンネットをぐるっとダイナミックに反転させて上半身を作る行程で、スタジオ版ではここの可動軸がスムーズに動いてくれなかったため、変形の見せ場的な箇所でありながら少々ぎこちない動きの箇所でした。

楽しい変形プロセスの肝の部分だと感じていたので、ここがスムーズに動かせるだけで手に取って遊ぶ頻度も自然に増えるという物です。

それではトランスフォーム。

ロボットモード

ビークルモードのようにその形態専用の大幅な変更は多くないですが、しっかりクオリティは底上げされているかと思います。

目立つ変更点はやはり顔の塗装が増えてグッと見栄えが向上している点でしょうか。

他にも下腕や脚の関節部分にも差し色が加わり、間伸びした印象はすっかり無くなっています。

個人的に最も効果が高いのは、部分塗装の箇所とグレー成形色の箇所で色調を合わせているお陰で全体で見た際の黄色とグレーのメリハリがより強調出来ている点であるかと思います。

そのお陰で股関節から脛の部分までが、まるで骨組みのパーツがひと繋ぎになって装甲の内部に存在しているかのように見えては来ないでしょうか。

実際に劇中のCGでは内部フレームと外装によって構成されたデザインとなっているので、今回のプレミアムフィニッシュ版ではしっかり劇中のニュアンスを汲み取ろうという姿勢が感じられます。

徹底再現とまではいかずとも、塗装が変形の邪魔をしない程度に見栄えとの天秤に掛けつつのいい塩梅を叩き出しております。

これまたスタジオ版と比較する事でいかにブラッシュアップされているかがお分かりいただけると思います。

人形は顔が命と言われるだけあって、顔の塗装が増えたプレミアムフィニッシュ版はかなりクッキリとした印象になりますね。

ビビット過ぎて目に刺さるようなスタジオ版に反して、そもそもの視認性自体が上がっているような気がします。

また、地味ながらもビークルモードで説明した「フロントグリル周りの塗装増加」もロボットモードにおける上半身の印象を引き締める要因になっているかと思います。

アクションポーズ

それでは完璧に近づいたラチェットでいざアクション!と行きたいのですが、残念ながら付属品にはダークサイドムーン版に付いていたハンドガンは付属せず、相変わらずパワーソーひとつのみと言う寂しい状態。

ラチェットの活躍シーンの中でも特に印象的な場面で用いた武器なのでこちらを付ける意味自体はわかるのですが、「常に携行している武装」ではなく「攻撃時のみに展開する武装」と言った感じの物なので、やや汎用性に欠けると言うのが正直なところ。

贅沢な望みかもしれないですがハンドガンも、いやもういっそハンドガンの方だけで良いので、プレミアムフィニッシュ版にはハンドガンを付属品にしてもらいたかったです…!

そのため今回はやや写真枚数は控えめ。

ウェザリングがつま先だけにしかないのが地味にイマイチ度が高い・・・

とはいえ調整された関節がいい具合なのでポーズ付けもスムーズに行えます。スタジオ版では股関節がユルッユルだったので、然るべきところに改善があるのは嬉しいところです。

単純に見栄えが劇中に近くなったので、アオリの構図で見上げるように眺めるのが楽しいです。そのせいで棒立ちっぽい写真ばかりだったのも写真少なめな理由だったり。

並べた際に色数が足りず、ぼんやりした印象だったラチェットがしっかり際立つようになって嬉しいですね。

バンブルビーも後発でより劇中に似たモデルが登場したので、併せて音声回路が壊れているのシーンをイメージしてパシャリ。

アイアンハイドとのデュオ。

塗装が少ないのはアイアンハイドも同様なのですが、彼の場合は胸部や顔と言った目立つ箇所がしっかり塗り分けられているので見栄えはそんなに悪くないんですよね。

もちろんプレミアムフィニッシュが出るなら欲しいですが、ラチェットほど緊急性は高くないだろうと言うイメージ。

ラチェットといえばこのシーン。実際にはカットを挟んでのパワーソーによるアタックですが、3人の流れるような連携はカッコいいのひとことですね。

部位破壊を狙いに行くのは医師らしい戦い方という事なのでしょうかね。

最後は実写一作目のみんなと。

以上プレミアムフィニッシュからスタジオシリーズ版ラチェットでした。

元々塗装の少なさが問題とされていたスタジオ版ラチェットですが、プレミアムフィニッシュが始まった事でブラッシュアップされたラチェットを期待していたファンは多かったと思われます。

実際に発売されたプレミアムフィニッシュの第一弾はかなり賛否を呼びましたが、その結果を踏まえた上で迎えた今回のラチェットは堅実に「ユーザーが欲しがっていた物」がストレートに出てきたのではないかと思います。度々そのラインナップの奇怪さでファンを騒がせるプレミアムフィニッシュですが、少なくともスタジオ版ラチェットに関しては多くのユーザーの期待と希望に応え得る、歓迎されるべき商品となっていると言えるでしょう。

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