KD-15 トラックス

トランスフォーマーキングダム

「俺の美しいボンネットが!!」でおなじみトラックスが遂にキングダム版として日本で発売!!

実は海外版では製品仕様の面で色々と物議をかもした彼ですが、個人的にはとても大好きなキャラクターなのでその問題点も踏まえつつなるべくフラットな気持ちで遊んでいこうじゃないかと思います。

なにはともあれ早速ビークルモードからどうぞ。

ビークルモード

パッと見で凄く出来のよいビークルモード。この商品はライセンスを取得したものではないのであくまでコルベットC3のような何かに変形する感じなのですが、要所はデフォルメされつつもそれらしく仕上がっております。

海外版ではフェンダーとボンネットの隙間がしっかり閉じずに押し戻されてしまうという不具合がありましたが、その点はしっかり修正されてパチッと収まるようになっています。お陰でコルベットの流れるようなボディラインも曇りなく堪能できます。

個人的にはボンネットのファイヤーパターンがかなり簡素になっている点が惜しい部分に思います。同じ金型を使ったリデコアイテムの「ロードレイジ」というキャラクターの商品はオレンジ色も使われているだけに余計に気になってしまいますね。

自分の商品に対するハードルはそこまで高くない方だと自負しているつもりですが、ファイヤーパターンはトラックスの個性の一つなのでなるべく押さえてほしいツボではありました。

ファイヤーパターンの個人的な認識を除けば本当にかっこいいビークルモードだと思います。

KD版ブロードキャストの発売が楽しみですね。

他のキャラクターと並べるとよりトランスフォーマーらしさが増しますね。

初代トランスフォーマーのアニメは後続の作品群と比較しても登場キャラが多く、エピソード毎に主役を担当するキャラも様々でした。トラックスもそんな主役エピソードを持つキャラクターの一人であり、自分にトランスフォーマーにおける「ヒーローとサイドキック以外の魅力」を叩きつけた張本人でもあります。

自分は実写映画を皮切りに段階的にトランスフォーマーにのめり込んで行ったのですが、トラックスはその中でも特に大きなターニングポイントであったように思います。

トラックスには第3の形態にフライトモードという物があります。こういったギミックはアニメでは死に要素となるのが玩具アニメあるあるですが、トラックスはこの形態でスタースクリームを撃退するという大活躍をしております。リメイクトイでもこうして再現されている事から、トラックスの個性の一つとして活かされているのがわかりますね。

5mmジョイントがフライトモード後方に3つ備わっているためエフェクトパーツなどを取り付けることが可能です。

航空機とは異なる、推進力と羽部分の空力だけで強引に飛行しているような正に奥の手のようなイメージで遊べてカッコいいと思います。

手首を収納した状態だとインテーク状のモールドが表面に来るのが芸コマですね。

ちなみに武器は外付けの物となっておりMPのように収納されているわけではありません。しかし垂直尾翼に関しては車体後部に収められているためそのまま変形させることが出来ます。

初代のトイでも武器は差し替えだったので、サイズ的にも耐久度の面から仕方がない部分だと思います。

ビークルモードの出来は総じてハイレベルなのですが、近年のカーロボット型リメイクトイの例に漏れずウインドウ~ルーフを形成するのがクリアパーツとなっており、コストカットの影響もありプラが肉厚とは言えないため耐久性にはやや不安があります。

フロントウインドウとボンネットの接続がガッチリと固く、付け外しに力を込める必要があるのでどうしても負荷がかかってしまいます。加工以外の方法でガワパーツの上手い外し方をご存じの方がいらしたら教えていただけると嬉しいですね・・・。

とりあえずシリコンスプレーをかけつつトランスフォーム!!!!

ロボットモード

カッコいい。

マスターピースをベースにダミーパーツを活かした最近のフォーマットらしいスタイルです。プロポーションはマスターピースより野暮ったい印象ですが、そこも含めて個人的にはアニメと玩具のいいとこどりといった感じで素晴らしく思います。

強いて言うならビークルモードのファイヤーパターン同様、パッと見の色数がやや少なめな点が勿体ない部分でしょうか。ツイッターで部分塗装を施している方の写真を拝見したのですが、やはりとてもカッコよかったのでウイングに赤いラインぐらいは欲しかった気がしますね。

その点以外はビークルモード共々ベストオブトラックスと言えます。

古いアニメなので作画ごとのプロポーションはまちまちなのですが、個人的には箱っぽさがあるキングダム版の方が総合的にアニメの印象に近いですね。と言ってもこの辺は個々人の記憶によって異なるので、マスターピースがやっぱり最高という人がいてもおかしくないと思います。

アクションポーズ

可動性は例によって必要十分にあります。変形の都合で肩を後ろ側に反らせられるのがポージングに活かせて面白いです。足首も接続位置の関係で見栄えが悪いものの、その分融通が利きすぎるぐらい動くのでありがたいですね。

そして最も気になるであろう脚部ですが、自分の買った国内版は調整なしでも自立は可能でした。

しかし自立自体は可能なものの、根本の問題は解決されておらずパーツの固定はされていないというのが正直な所です。厳密にはピン打ち部分の渋みで自立しているのであってパーツの固定という調整がされたわけではないような印象です。

なので手で持った際に少し指が触れるだけでパーツがずれてしまうなど、遊びにくさはまだ残ってしまいますね。

それと個体差だと思うのですが、股関節の前後可動がゆるかったので上記の問題点とは別に自立させづらかったという事はありました。これに関してはパーマネントマットバーニッシュで渋みを確保して解決しましたが、削りカスのような物が出てしまうのでできれば使いたくはないなと常々思っています。

個人的に気になった部分が首の可動がボールジョイント接続ではあるものの、上下の角度調整にはあまり対応していない点と、左右方向には↑の写真ぐらいの角度までしか動かせない点ですね。

首の可動で表情付けが出来るとボディの可動性がいまいちでもポージングの幅が結構広くなったりするので侮れない部分であると思います。

立て続けに顔の話題になりますが、個人的にキングダム版トラックスで特に気に入った部分は顔でした。

造形自体もとても良いのですが、それ以上に塗装による質感が造形の良さを際立たせております。マスターピースでは顔が艶アリの塗装だったのですが、輝度の高い赤色とは相性が悪いのか反射気味になっておりました。しかしキングダム版ではヘルメット部分も顔も艶消しの塗装で仕上げられているため、段落ちモールドの箇所がよく目立ちます。鋭い目つきも相まって引き締まった印象です。

ナルシスト気味な性格のトラックスらしい、精悍な顔つきがしっかり再現されていると思います。

トラックスのメイン武装はブラックビームガン。威力や性能を調整することが出来、アニメではターゲットの視界を奪う効果を披露していました。小ぶりでシンプルなデザインが返って特徴的で、アニメのトラックスと言えばこの武器というイメージです。

反面、初代玩具では意外にも本体に対して大きめに作られており、ロングライフルのような印象を抱いたのでアニメ化に際してどのような解釈が入ったのか気になる所ですね。

頭部回りにビークル後部が覆いかぶさっており、シルエットとしては太めなのがアニメで見た印象そのままなイメージです。

キャラクターとしてはスマートさを感じさせながらもデザイン自体は武骨な所があるというのが他にはあまり見ない良さだと思います。

比較

当時版というか復刻アイテムのコレクション版です。

当時版の方にミサイルを乗せ忘れてしまいました。しかしながらデザインを比べてみると共通点が非常に多く、非常に優秀なリメイクアイテムだとわかります。記事を書いている途中で気付きましたが、当時版の脚部のネジ穴がキングダム版ではエフェクトパーツ用のジョイントに置き換えられているのが上手いポイントだと思います。

キングダム版に隙間が空いていますが当方の変形ミスです。

ビークルモードに関しては最早言う事なしのレベルですね。

余談ですが当時版トラックスも元々ダイアクロン出身のキャラクターな為、運転席に隊員を乗せることが出来ます。さらにその中でも比較的珍しい「隊員を乗せたまま変形できる玩具」である為、トランスフォーマーとして知った玩具ながらも個人的にはダイアクロンとしての評価も高い玩具です。

どこかのタイミングでダイアクロンリブートも記事を書きたいですね。


以上KD-15 トラックスでした。

冒頭や途中で触れたようにKDトラックスは大きな問題点を脚部に抱えており、変形ギミックの構造も関係して自立性に大きな悪影響を及ぼしておりました。

その件に関するスタンスはあまり皆さんと変わらないというのが正直な所ですが、少なくとも日本版では遊べるレベルに修正されていると思われます。とはいえ依然として個体差の影響が大きいであろう事は否めないため、手放しで初心者にもお勧めできるという類のアイテムではないかもしれませんね。

何度も申し上げている通り個人的には大好きなキャラクターなのでかなり贔屓目に見てしまっているのですが、自分と同じように普段からトランスフォーマーに慣れ親しんでいるユーザーであれば日本版に限った話で購入を検討するだけの価値はあるアイテムになっていると思います。

僕自身は前評判が悪かったお陰で、返って同程度の品質で発売された他の商品よりはかなり印象が良いというのが最終的な感想です。あくまで本当に酷いのは不具合箇所であってそこがなければ優良トイであったとは思います。

今回の記事は取り上げた商品の性質上、無視できないポイントにもいくつか触れました。ですがその部分があるから商品全部がダメだという風には決してならないので、もし気になっているという方は是非ご自身の手で触れて判断していただければと思います。

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