今回はWFC trilogy第三部「Kingdom」からKD-16ガルバトロンで遊びます。
正史ではメガトロンの同一人物であるにも関わらず比較的決定版リメイクに恵まれて来なかったガルバトロンですが、今回のキングダム版はコストカットの影響が大きい昨今においてもリーダークラスの持つ満足感を存分に発揮する傑作トイといって差し支えないものになっております。
日本での発売は今月末となっていますので購入の判断材料の一つにしていただければ幸いでございます。
そんなわけでまずはオルトモードである、SFレーザー砲台モードから見ていきましょう。
オルトモード
うーんなんじゃこりゃ。
と、初めてガルバトロンをご覧になる方は困惑必須の姿。しかしこの円筒に脚が生え、絶妙な曲線で頂点がかたどられるこの物体こそがG1ガルバトロンの姿でございます。
物としては「SFレーザー砲台」に変形するという設定で、要は彼らの母星にある破壊兵器かなにかの姿なのでしょう。みょうちくりんな様相ですが再現度はとても高く、まさに現代版G1ガルバトロンの砲台モードとして相応しい出来になっております。
変形難易度自体もそう難しくはなく、サイズが大きめな分一手一手の感触がガッチリとしており気持ちのいい変形遊びを楽しめます。キャラクターの背景を考えなければ「初めて買うトランスフォーマー」としてお勧めしてもいいかもしれないクオリティです。
実際には綺麗に円筒の形をしている個所はオレンジ色の砲身が接続されている前側の部分のみなのですが、上手いこと曲面のパーツが合わさって全身のシルエットとしては充分それらしくなっております。
胴体部から生えているキャタピラと脚はロボットモードでは腕に相当する箇所なのですが、大して複雑な変形をしていないにも関わらずパッと見の「腕丸出しじゃん」感は限りなくゼロに近いです。とにかく全体的に最低限の変形ながらそれっぽくなっているのが凄いです。
個人的にガルバトロンの砲台モードはトランスフォーマーハマりたての頃に「トランスフォーマーのらしさとは何か」を叩き込まれたという意味で非常に印象が深く、その砲台モードをここまで無駄のない設計で我々の手元に届けてくれたことに感謝の気持ちしかありません。スタイリッシュにするなんてとんでもない。これが良いんじゃあないか。変なのが良いんじゃあないか。
無慈悲な破壊マシーンといった雰囲気マシマシでカッコいいですね・・・。破壊兵器が曲面を主体にしたデザインになっているというイメージの二律背反具合というか、返っておぞましさが増しているような部分が眺めていて飽きさせません。
当然砲台モードでもエフェクトを使った砲撃状態でのディスプレイが可能です。新破壊大帝スタースクリームの発売も決定しているので、近い将来三日天下ならぬ10秒天下のシーンも再現できてしまいます。
変形に関して砲塔部分は差し替え変形と言えなくもないのですが、武器部分はノーカンと捉える人は多いでしょうしアニメでもカメラ外の亜空間にすっ飛んでいったりとおざなりな印象が強いので気になりませんね。
それでは、トランスフォーム!!!!
ロボットモード
余談ですがリフォーマット中のあの状態を再現したガルバトロンまで発売するのは素直に驚きですね。予想は出来ますが実行に移すんかと。
カッコいい。
ディテールを抑えた箇所と密集させた箇所が混在しており、より細部が引き立つ印象です。プロポーションの面では少々脚が短めな印象ですが、全体的に太く力強い体系なので許容範囲内かと思われます。
地味に腕の後ろ側に張り付いた大きなキャタピラがハッタリの効いたイメージ。別のロボット作品に出てきそうなデザインです。アニメ本編ではここまで大きくはないものの無論位置としては正しいので上手い事成立しているなあと思う次第です。
見上げた構図が非常に映えるプロポーションです。新破壊大帝の重圧感たっぷりです。
アクションポーズ
例によって可動性は必要十分に備えています。
膝関節が90度曲がり切らない、というのが少し融通の利かない部分ではあると思われます。
しかしガルバトロンというキャラクターの性質上、ポージングは右腕のSFガンをフィーチャーした物が中心になると思うので個人的には遊んでてあまり気になりませんでした。
写真を撮っていて気付いたのですが、シルバー寄りのグレーと艶消しのブラックが凄くかっこいいですね。トイにおけるガルバトロンの「色」といえば紫の色味ばかり気にしてしまいますが、こういったさりげない部分も含めて商品の良さを構成しているのですね。
肉抜きが目立たないような構造になっているのでひたすらポーズ映えします。
後になってからもっと色々書きたい事があったのを思い出すのですが、脳内がカッコいい一色になってしまいますね。
付属品は武器2つとチェーンで繋がれたマトリクスが付きます。マトリクスはザ・ムービーでのガルバトロンを再現できるので嬉しい小物ですね。
残りの武器に関してはユニクロンから賜った宇宙船がモデルとなっております。これはツイッターでも話題になったクラウドファンディングで商品化された「HAS LABユニクロン」と合わせて遊ぶためのボーナスアイテム的な意味合いが強いのだと思います。自分は残念ながら当時タイミング的に金欠であったためユニクロンを迎えることは叶わず・・・。
完全に余談ですが、クラウドファンディング第二弾のビクトリーセイバーセットは無事に受注することが出来ましたので商品化の際はこのブログでもご紹介できればと思います。
以上キングダムからガルバトロンでした。
ここまで触れてきませんでしたが、このガルバトロンには海外販売分にロット単位での製造エラーがありました。肩関節の向きが上下で逆に組まれており、ロボットモードでの肩の位置が低くなってしまうという物です。自分の買ったものも実のところ海外版ではあるのですが、関節の向き自体は正しく組まれており見栄えには大きく影響しないためそのまま紹介させていただきました。(しかしながら肩アーマーの前側部分が両方とも左側用の物が使われているという別のエラーを抱えており、両左肩の男となってしまっています。オロロ~ン)
以上の理由から実のところ、玩具としての出来の良さとは別に手放しでおススメがしにくい部分があるアイテムでもあります。なのでもしも購入を予定されているという方はお店で実物を確認したり、SNSで購入者の報告を探してみるなどしてから購入していただく方がよいと思われます。
最近では確実にそうだとは断言できないのですが、トランスフォーマーは日本国内で販売される際に海外版で発覚していた不具合をいくらか修正して発売することが多いです。このガルバトロンの肩に関しては国内外問わず多くのファンの間で問題となっていたため、恐らく日本販売分に関しては組間違いを修正したうえでの発売になるのではないかと思われます。
現段階では確実なことが言えず恐縮ですが、やはり玩具として素晴らしい事は依然変わりありませんので購入を検討されている方は以上の事を踏まえて店頭やSNSを覗いて頂くと安心してご判断いただけるかと思われます。
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